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K・K  2018年7月12日号掲載

 

グローバルビジネス成功の秘訣:夢を語るのではなくアクションを、勝つことよりも正しいことを
〜「マハティール氏が頑張っているのだから、ギブアップするわけにはいかない」〜

ピックアップ  INTI INTERNATIONAL COLLEGE SUBANG(インティインターナショナルカレッジ・スバンキャンパス)において、“マレーシアに影響を与える10人の優れた若手マレーシアン(TOYM)”に選出された3名の起業家、マヘア・ゴー氏(グローバル・アート代表)、ジェリソン・ドス氏(VIVA CITY GLOBAL 代表)、イコー・イン氏(iN Publisher創始者)を講演者に迎え、「若者が社会に与える影響、若者だからできる!」と題したシンポジウムが開催された。Q&Aセッションでは、予定時刻をはるかに上回る質疑応答が行われるなど会は終始熱気に包まれた。

「かつてない最も幸運な時代に生まれた君たち」
 社会起業家であるジェリソン・ドス氏はマイクを握るやいなや、ステージを降り、「ようこそ、新しいマレーシアへ!かつてない最も幸運な時代に生まれた君たちは、自分たちのその素晴らしい運を誇りとし、自分に向けて拍手してほしい」と、当地における先の選挙“マレー津波”を意識した挨拶で会場を沸かせる。当大学大ホールに参集した来場者らは、ジェリソン氏の第一声で、一気にヒートアップ、熱気は最高潮に達した。

将来何が起こるかわからないなら、今やるべきことに集中すべき
 現在、欧米諸国を含む17か国600センターを擁し、100万人の子どもたちが登録するアートスクールを経営するマヘア・ゴー氏は、パンコール出身。「小さな漁村である出身村では、『アートを教えて本当に世界的なサクセス・リーダーになれるのか?』と、いまだに懐疑的に見られている」と挨拶し、聴衆の笑いを誘う。しかし、だからこそ、「将来何が起こるかわからない。自分が今やっていることに集中することが大切」と語る。勉強であれば勉強、仕事なら仕事、目の前の“やるべきこと”から逃げず、全うすることが成功への最初のステップと力説する。

目標に向けてとにかく必死に
 マレーシアで最初のインテリアデザイン雑誌を発行する出版社を、22歳で立ち上げたイコー・イン氏。「出版社起業を決意したのはその3年前。決意してからは、ある企業で正社員として働きつつ、複数の会社で正アルバイトとして従事。さらに時間が空けば単発のアルバイトを行うなど、寝る間を惜しんで働き、資本金を準備したと語る。「設定した目標に向けて、とにかくがむしゃらに働いた。固い決意とゴールへ向かう必死な努力がなければ、何事もなしえることはできない」。

熱気あるQ&Aセッション 〜「不景気だから成功しない」は“精神的な恐れ”の表れ〜 
 3氏によるそれぞれの企業理念、起業背景の紹介の後、質疑応答を含むパネルディスカッション時間が設けられた。質問の手を挙げる人々が後を絶たず、「このような機会は最大限に生かすべき。演者と大学の都合さえ折り合えば、延長すべきではないか?」とのジェリソン氏の提案で、急遽延長が決まり、実に1時間に渡り繰り広げられる異例のセッションとなった。以下、質疑応答の一部を紹介する。
Q起業のきっかけは?
・人生で最も大切なものは“創造性”であると、かねてより考えていた。ところが、“創造性”を養える教育機関は存在しない。閉塞しつつある社会において、アートの専門家である自分にできることは、アートを通して子どもたちに“創造性”の大切さ、楽しさを教えることではないかと考えたのがきっかけ(マヘア・ゴー氏)。
・疾患等によるやむを得ない事情や、誰にでも起こり得る不運により、職を失い、再起のきっかけを得られない友人・知人らと接し、「自分が偉くなり、彼らともに働ける会社を興せばよい」と考えた。その後、様々なきっかけ・状況を踏まえ、現在11の会社を興すに至る(ジェリソン・ドス氏)。
・これといった才能のない自分ではあるが、従来から1番になりたいという欲求が強かった。「1番になるには、誰もしたことがないことをすればよい。マレーシア人は誰もが家を持ちたいと考えている。家に関する会社を興すべきだが、自分にデザインや設計を学んだことはない。ならば“マレーシア初のインテリアデザイン雑誌”を出版すればいいのではないか」とのアイデアを思いつく(イコー・イン氏)。
Q起業家としてのモチベーションを保つ秘訣は?
・起業後20年間、寝る前に欠かさず30分間の時間をとり、1日の振り返りと明日することに思いを至らせる。「明日する」と決めたことは、必ず実行する。それがモチベーションとなっている(マヘア・ゴー氏)
・自分の行動により、人の人生を良い方向に変化させることができるとの思いを持つことが自分のモチベーション(ジェリソン・ドス氏)
・夜は沢山のアイデアが湧くが、一方では朝は湧かない。夜、様々な可能性に思いをはせること、そして支えてくれる家族が自分のモチベーション(イコー・イン氏)
Qギブアップしたいときはあるか
・毎日毎日、時には一日中感じる。しかし、マハティール氏があの年齢で頑張っているのに、30代の若さでギブアップなんて、口に出せるはずがない(3氏異口同音)。
・自分のことを信じてくれる人のアドバイスに耳を傾けることが大切(ジェリソン・ドス氏)
Q激しいビジネスの競争社会で勝つためには
・勝ち負けを意識してはいけない。いかに自分が正しいことをするか、正しい人と関係をもっているか、コラボするかが大切(ジェリソン・ドス氏)
・大金持ちになりたいなどという抽象的な目標や、100万ドル稼ぐなどという大きな目標を掲げず、小さなマイルストーンを選択し、一歩ずつ着実に目標を達成することが必要。「夢見るよりも、まずはアクション!」(マヘア・ゴー氏、イコー・イン氏)
Q昨今は不景気だが、その上でビジネスを成功させる手段とは?
・これまでかつて、「絶対にビジネスが成功する」という好景気など存在したためしはない。やるべきことをやるのみ(マヘア・ゴー氏)
・「今は不景気だから、うまくいくはずがない」というのは、自分自身が持つ「精神的な恐れ」。その「精神的な恐れ」を常に克服するメンタリティ、タフさを養うことが、ビジネス成功の布石だと考える(ジェリソン・ドス氏)

 「マレーシアに影響を与える人物」として賞された3氏の言葉はまさにその称号にふさわしく、参集した人々は彼らの一言一句を深く心に刻みつけた。




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インティインターナショナルカレッジ・スバン校で”TOP10ヤング・マレーシアン受賞者を招いたシンポジウムを開催

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ジェリソン・ドス氏。VIVA CITY GLOBAL 代表

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ジェリソン氏による「社会事業家になるためには」

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マヘア・ゴー氏。グローバル・アート代表

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マヘア・ゴー氏は世界各国で600センターのアートスクールを開校する

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イコー・イン氏。iN Publisher創始者

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「デザインを一切学んだことのない自分が、インテリアデザイン専門の出版社を始めました」

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次から次へ、講演者への質問は途絶えない

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講演者、シンポジウムスタッフ、参加者らによる記念撮影

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登壇者らによる記念撮影