Kuma  2018年5月17日号掲載

コラム  マレーシア・ファン、そして南国新聞読者の皆さ〜ん、こんにちは!オッサンのKumaです。今日はマレーシア滞在中における監禁事件(実際には単なる事故なんだけどね〜。)の第2弾、オッサンがエレベーター(現地ではリフトと言いますね。)に閉じこめられた話の続きです。

全然、救援隊が到着する気配なし
 何しろそこは、地上30階のコンドミニアムのリフト。そこにただ一人、ポツーンと閉じ込められてしまいました。慌ててリフト内の緊急ボタンを押し、インターホンで救援を求めます。でも応対に出た女性はこっちが何を訴えても、「On the way.(今、やってるから。)」と繰り返すばかり。いつ、どうやって、誰が救援してくれるやら全く情報が得られず途方に暮れるばかりです。リフト内では空調が効いていたのですが、閉所恐怖症でもないのに恐怖心からか、何となく息苦しくさえ感じてきました。
 すぐにトイレにでも行きたい状態ではなかったことがせめてもの幸いでしたが、それでも待つべき時間が30分間なのか、3時間なのか、それとも3日間なのか皆目見当がつかない状態に不安だけがこみ上げてきます。困った挙げ句に「Help! Can anyone hear me? (助けて。誰か聴こえますか?) 」なんて何度か叫びましたが、誰も応答してくれる気配などありませんでした。止む無くワタクシはそんなリフトの中で、“体育座り”をしながら、延々とボッチな時間を過ごすこととなりました。

やっと救出されましたが・・・
 結局、最後の最後には業者が救出してくれましたが、その間、実に1時間半。まるで生きた心地がせず、何だか寿命が縮まったかな?という感じです。何しろ地上30階で孤独に時間無制限での宙ぶらりんの恐怖体験ですからね〜。しかも驚くべきことに救出の際に尋ねられたことは、業者に同行していた警備員から「Are you OK?」の一言だけでした。オッサンは先ずは憔悴しきって当日の自身の予定は全てキャンセルし、自宅に戻って寝込んでしまいました。でも、その間も救出時に連絡先、名前等を一切聴かれず、謝罪も何も誰からも無かったことに対して正直、全く納得がいきませんでした。
 一方でマレーシア滞在中、常に心掛けていたことは、「郷に入っては郷に従え。」でした。何事も日本式に緻密に考え、いちいち抗議をしているようでは、マレーシア生活など身が持ちません。でも、このように身に危険が及ぶに至っては、流石に話が違うんじゃないかと思いました。「よし、明日、回復したらコンドミニアムの管理事務所に乗り込んで抗議してやる!」そう決意しながら、ムニャムニャと眠りにつきました。

いざ、管理事務所で抗議するも
 でも、ここはマレーシア。翌日、意を決して管理事務所で抗議、謝罪、賠償の全てを並べて訴えに臨むも早速、肩透かしをくらいます。カウンターでの受付の女性は、「私はその話の担当ではありません。ボスに直接、言ってください。あ、ボスね。今日、いないわよ。また来てね。」そんな感じでボスに会うことさえアポを取らねばならず一苦労。いつもは仏のオッサンも遂に年に一度の沸点に達してしまいます。「だったらアンタがボスにアポとって、こっちに連絡するのが筋だろう!そもそもアンタもここの一員なら先ず謝罪があってしかるべきだろう。オラは2時間半だぞ、2時間半。どれだけ恐怖で寝込んだと思ってるんだ!しかもこっちが抗議すらしなかったら、事なかれ主義に徹するのか!」云々と。そしてオッサンは勢いに乗じて、もう自分が止まらなくなり、最後にはいやらしいセリフさえも言ってしまいます。「俺はこのために大事なアポもキャンセルしたんだ。俺は日本じゃ、時給換算で〇〇円で働いてたんだ。だったら、その損失としてその時間分を賠償してもらおうか!」・・・まあ、今さらながら自分にツッコミも入れてしまいますが、よくもまあ無収入生活をしている癖にそんなハッタリを言えたものです。

文化の違いと言えばそれまでですが・・・
 実は、今回、ご紹介している一連の監禁事故のエピソードが終わった後に改めて触れようと思っていましたが、マレーシアの方は大声で叱責されたり、怒られたりすることに日本人ほど慣れていないようです。だからワタクシの強い語調により、これまでのんびり構えていた彼女の表情がみるみる不安に満ちていくのがわかりました。「は、はい、わかりました。今すぐボスに連絡してアナタ様にご連絡します。」もちろんオッサンのこの対応に異論をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。ただワタクシも聖人君主ではございません。身に危険が迫れば自制が効かないこともあり、今回は自戒の意味も込め、ありのままを綴らせていただきました。

 こうしてオッサンのマレーシア滞在生活も佳境にさしかかり、滞在中最大とも言えるハッタリ大一番が始まったのです。


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「監禁事件」の起きたエレベーター

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どこを押したら、ドアが開くのやら・・・・

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あちこちに高層マンション、アパートがあります