【参加者募集中!】ワインテイスティング会(マレー料理レストラン「Bijan」)

K・K  2018年4月19日号掲載

ピックアップ  2018年4月14日、プンジャビ歴の正月にあたる“バイサキ”が、マレーシア各地のシク教寺院であるグルドワラで開催されました!プンジャビ地方発祥のシク教は、世界五大宗教の一つとされ、コミュニティの結束力の高さで知られています。

 伝統的なバイサキフェスティバルを敢行するプタリンジャヤ市のグルドワラでは、例年、500名を超えるボランティアが、正月前の12日から交代で、その運営に従事します。

無料共同食堂
 シク教最大の特徴かつ魅力、それは“無料共同食堂”。宗教を問わず、「ご飯食べていきなさい」と、訪れる人すべてを受け入れます。「お食事を無料でいただくなんて」との躊躇や遠慮は全く無用。「ご飯をお腹いっぱい食べて満足したら、人は悪いことは考えませんから」と、寺院に集う誰もが語ります。さて、バイサキ期間中に提供される食事は1日5回(通常は朝・昼・夜の3回)。早朝6時の朝食、10時に菓子、12時に昼食、午後3時にはスナック(ミーフンなどの麺料理)、そして7時以降に夕食が供されます。
 大晦日にあたる13日夜。想定数をはるかに上回る参拝客が寺院を訪れ、その数はどんどん増え続けます。「カレーとロティ(チャパティ)が足りないらしい!」との報が入るや否や、寺院内の祈祷スペースに設置された大型スクリーンに、「これからロティとカレーを作り始めます。ボランティア募集。すぐに厨房へ」との案内が流れます。すると、夕食作りをすでに終え、清掃さえ済んでいた厨房に、ロティ作りのために女性陣が、カレー作りのために男性陣が次々とやってきます。再び大厨房には50名ほどのボランティアが集合。役割を話し合うわけでもなく、さっさとそれぞれの仕事をこなしはじめ、よく整った組織的な調理運営が繰り広げられます。ただでさえ人手不足。厨房を訪れたからには、有無を言わせず手伝いに駆り出される記者。ロティの焼きを担当します。最大の敵は暑さ。冷房設備などない吹きさらしの厨房、ゴーゴーと火炎の上る巨大コンロ、容赦なく反射される鉄のプレートからの熱。気付けば全身汗びっしょり。「厨房内での飲食は厳禁」とのことから、水を口にすることもできません。雑念が頭をよぎる間もなく、酷暑の中ひたすらロティを返すこと約1時間。作業を終えると、身体も心も脳内も、すっきり爽やか。「調理も心を整える修行のひとつなのではないか」との思いが、ふとよぎりました。
 子どもの頃から、ときには千人以上もの料理を寺院厨房で経験する彼ら。料理のノウハウを、家庭ではなく寺院で会得可能とは!「プンジャビレストランの開業は簡単だよ」との声や、「世界各地における災害時に、依頼さえあれば、シク教寺院は直ちに炊き出しを始めることが可能」、との言葉に納得します。ちなみに総本山であるゴールデンテンプル(プンジャビ地方アムリットサル、インド)では、毎日10万食を提供しています。

人はみな平等
 「人々に上下関係はなく、すべて平等」をモットーとするため、食事のテーブルは横一列。空いているスペースには誰もが座ることができます。シク教徒の中には、大会社の社長、関税事務局の局長や次官、大病院の著名医師などのそうそうたる肩書きを持つ人々が存在しますが、誰ひとり彼らに躊躇することなく、「あら、久しぶり。ここに座りなさいよ」と声をかけ、彼ら自身も「ここの席空いたよ〜、早くおいでよ」と、料理の盆を手に席を探す人たちを手招きします。

 様々な宗教に触れることができるのが、多文化・多民族国家であるマレーシアの魅力です。シク教寺院は、黄色のポール&旗が目印です。




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元日の朝食の仕込みを担当する人々

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仕込みの手をとめ、ピース♪国際船の船長さん

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男性陣はカレーなどの大なべ料理を担当

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緊急招集にも関わらず、あっという間に集まり、調理を始めるみなさん

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早朝から大量のほうれん草を洗う、切る作業が繰り返され、ようやく夜7時に完成した、ほうれん草&パニールのカレー

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皿洗いを担当するみなさんも当然ボランティア

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13日夜の夕食は8種類にも及びます。チャパティは、とうもろこし粉、全粒粉で作られたものの2種類が用意されました

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寺院内のお祈りスペース。プンジャビ語から英語に翻訳された経典の言葉がスクリーンに映し出されます

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大きなテント内で食事をいただく人々と席を探す人たち

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各種料理は、同じくボランティアの人の手で供されます

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夕食に並ぶ人々の行列

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民族・宗教関係なく、寺院を訪れる人々は、みな一緒に無料の食事をいただきます