Kuma  2018年3月1日号掲載

コラム  皆さん!こんにちは。早いもので南国新聞さんと、ひょんなことからこの度の掲載をさせていただいてから、連載が20回を過ぎてたんですね。全くありがたいお話です。本日の表題にもある“奇跡”と言えば、「卒業よりも、ここで連載の『打ち切り宣告』を受けずに続けてることだよな〜」なんて自己ツッコミを入れてるくらいです。いつの時代も海外滞在の経験は新鮮で刺激的ですが、このように執筆の機会でもいただかないと人の記憶って失われていくものだなあとつくづく感じます。ですから、皆さんにおかれてもこのワタクシの回想記を読まれながら、「ああ、自分も似たようなことあったよね。」って思い出していただければ嬉しいですね。

ああ、懐かしの経済大国“日本”!
 さて、本日の話題ですが、結論から言うと、ワタクシはホントにギリギリだったと思いますが、単位を一つも落とすことなく無事に卒業できました。能力面では不利だったかもしれませんが、反対に幾つかの有利な点にも恵まれました。先ずは、自身の専攻分野が国際経営学であったこと。テキストでは日本の企業やビジネス慣行を取り扱った題材も多く、自然に授業の流れで自分だけが知っているネタを紹介できる場面がよくありました。ただ「おもろいな〜」って感じたことと言えば、この修士課程、豪州の大学院なんですよね。だから日本を見る視点も豪州発というか、情報がどうやらアメリカ経由で伝わっているみたいなんです。しかもアメリカ経由というタイムラグがあるせいで日本に関する情報が誇張されてる上に、やや古い!時代的にお分かりの方もいらっしゃるかもしれませんが、「ジャパン・アズ・No.1」とか「日本異質論」の頃の日本ネタなんですよ。このオッサンにとっては懐かしさもあるんですが、時には酷いネタもありましてね(笑)。例えば日本に赴任することになった外人の上司が最初の挨拶でお辞儀をせず、しかも名刺の受け取り方が日本式でなかったとの理由で、周囲から“村八分”にされ、やがて当人は鬱状態で帰国する羽目になった、だから事前に外国の文化を研究しておくことって大事だよね〜。」とかマジメな顔して教室で議論している訳ですよ。「おいおい、それっていつの時代の日本だよ!誇張っすよ!」って、この時ばかりはオッサンも“日本代表”として反論してやりましたけどね(笑)。

英語で一から会計学を学ぶなんて、きっと無理っすよ(泣)
 ただ正直に白状しますが、このワタクシ、次の二つの“奇跡”が起こらなかったら、恐らくストレートで卒業は出来なかっただろうなと振り返っています。
 一つ目の関門は会計学。実はこの科目、かなり出来が良い学生でも結構、単位を落としてたんですよ。ただオッサンの場合、その昔、自分なりに英文会計を勉強したことがありまして、その基礎レベルは理解していたんですよね。だから多少、先生が説明を端折っても、「ああ、あれのことだな。」ってキーワードだけで理解できた点が大助かりでした。だから、もしオッサンのこの連載を読んでいて、「ああ、こんなバカな中年オヤジでも卒業出来たんだから、このワタシだって・・・」と思われている方は要注意!よろしければ念のためにも個別相談にも応じますので、事前にご一報をいただければと思いますよ〜(笑)!

女神、現る!
 それともう一つの“奇跡”。それはですね、何とワタクシに幸運の女神が訪れたんですよ。この課程はフルタイムもパートタイムの学生もいるので、毎学期、新しい学生との出会いがあるんです。それで途中から入学してきたフルタイムの学生が中国からの女性で、とにかく超優秀!といっても、ガリ勉タイプではなくて、卒業と同時にマレーシア男性と結婚しちゃうくらいで、いわば勉強と恋愛を全力で両立中!みたいな子だったんです。それで日本にも関心があるせいか、とにかくオッサンにとっても親切だったんです。学期が過ぎるにつれて、授業内容は次第に高度になってくる訳ですが、いつも隣に座ってくれて、難しい説明を噛み砕いて説明してくれたり、グループワークではいつも一緒になってくれたり、さらには試験前には自作のレジメを配ってくれたり、いつも「何でこんなに?」っていうくらい、親切にしてもらいました。オッサンとしても「こっちもギブアンドテイクで頑張るで〜。」っていつも張り切るんですが、気がつけばいつも“輸入超過“状態に。きっと彼女には、「このオッサンのクラスメート、どうせ優秀じゃないから、例え私のレジメを渡しても、自分と同じようには書けないだろうし♥」みたいは一定の安心感があったのかもしれませんが、彼女には今後の半生をかけていつか恩返ししなきゃなあって今でも感謝していますね。
 そんな国境を超えた、人間同士の真心に触れられるっていうのも留学の魅力ですよね。


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グループワークでの発表をの直後、ただ一人茫然自失のオッサン(左端)

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マレーシア人の真似をして、火傷をしたオッサン

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大切なクラスメートたち

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年甲斐もないバカも結構やらせて貰いました