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新年特集号(2018年1月1日)掲載

新年の御挨拶

 平成30年の新春を迎え、謹んでお慶びを申し上げます。皆様におかれましては、新たな年の初めを清々しく迎えられたこととお慶び申し上げます。
 祖国からは、大寒波襲来のニュースが届きますが、常夏のマレーシアからはこの時期の日本は別世界で、我が家も、常夏の太陽の下で、半袖でお正月を迎えております。

 昨年両国及び両国民は外交関係60周年を慶賀し、記念事業は既に百を優に超えました。皆様にもその多くを主催して頂き、この機会に感謝申し上げます。なお多くが計画中であるため、外交関係設立後60年が終わる本年8月末日まで、祝賀期間を続けることになりました。皆様には引き続き、ご活用頂ければ幸いです。

 とりわけ昨年4月の皇太子殿下の初めてのマレーシアご訪問は、再来年春に向けてのご決断がなったことを想えば、我が国皇室とマレーシア王室の親密な友誼を次世代に繋いで頂く上で、有意義でありました。

 マレーシア経済は引き続き高い成長軌道を続け、日本経済も回復基調を安定させつつあります。その好環境の下で、両国間の経済連携は益々良好に発展してきています。首脳を始め諸閣僚の交流も益々活発となり、経済、教育、文化、安全保障など幅広い分野で、多層的に連携が深まってきております。
 二年前に経済共同体を宣言したASEANは、引き続き連結性を強め、日・マレーシア両国は、その巨大市場を念頭に、またイスラム圏市場へのアクセスをも考慮し、マレーシアを基地とした将来の産業連携の分野として、ハイテク産業、インフラ開発、デジタル産業、ハラル市場、イスラム金融、グリーンエコノミーなどを有望視しております。
 過去15年ほどの間に、ここ東アジア地域の経済連携は網の目のように拡大し、地域連携は急速に進んできています。太平洋からインド洋にかけて、既に多くの路や多くの帯が出来ており、それらが一つに限定されなければならない理由はないように思います。

 国際政治は現下乱気流の中を飛行中で、瞬時の判断と操縦技術を要求される局面にあるように感じます。米国新政権を震源とする地殻変動は、なお収斂する気配を見せません。中東地域には、激しい砂塵が巻き上がっております。イスラム教国としてのマレーシアを巻き込んでいくでしょう。英国の欧州離脱が、大きな水瓶の栓を抜くようなことにならないか。回復中の欧州経済はこの心理的不安を引きずっています。
 北東アジアも例外ではなく、中国経済の先行きはなお不透明で、民主化に向けた動きに進展は感じられません。朝鮮半島は益々緊張を高めております。これらの乱気流は収束しないまま、越年しました。南シナ海は波高く、経過如何では、概して好調な東南アジアの経済に、暗雲を投じる恐れがあります。東アジアの最大の政治外交課題の一つであり続けるでしょう。

 我が国外交当局は、引き続きこの地域での外交活動を強化する所存です。皆様におかれましても、両国の友好親善の架け橋として、益々のご勇躍をお願い申し上げます。

 この機会に改めて、本年が、マレーシア在住の皆様お一人おひとりにとって実りある素晴らしい一年となりますよう、心からお祈り申し上げます。


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宮川眞喜雄 駐マレーシア特命全権大使




 

「もしもし電話帳2017/2018」掲載

在留邦人が注意すべき治安情報

 2016年中のマレーシア国内の犯罪認知件数(知能犯、薬物犯等を除いた統計対象犯罪の集計値)は、112,354件と前年比で約3.2%減少しました。しかし、犯罪発生率で比較すると「殺人」及び「ひったくり」が日本の約2倍、「自動車盗」は約4.6倍、「強盗」は約23倍と、日本人の感覚では「凶悪犯罪が頻発する都市」と言わざるを得ないくらい犯罪が発生しています。
 特に強盗は、日本と異なり「パラン刀(刃渡り30センチ以上の大型ナイフ・刃物)を示して被害者を脅し、抵抗すると直ちに切りつけて財物を奪う」という手荒な手口が珍しくありません。

 また、すり・ひったくりの被害に関しては、2016年に入りクアラルンプール市内でのひったくり被害が急増して警察当局が注意を呼び掛けるなど、人種及び老若男女を問わず被害が増えており、注意が必要です。

 一方、マレーシアにおけるテロ情勢をめぐっては、マレーシア国家警察がイスラム過激派をはじめとするテロ組織に対する取締りを強力に進めており、2013年2月から2017年3月までの間にテロ関連容疑で逮捕した人数は294人に上ります。また、空港や大規模商業施設、主要観光施設では軍と警察による合同パトロールを行うなど、テロの未然防止に向けて全力を尽くしています。

 しかし、2016年6月28日深夜にはクアラルンプール市プチョン地区で初めてISIL関係者によるテロ事件(オープンカフェへの手榴弾投てき事件:8人が重軽傷)が発生しており、テロ事件や大量殺傷事件の発生を警戒しながら生活する必要があります。

 在留邦人の皆さまにあっては、「犯罪被害に遭わないよう注意する」とともに、「万一、犯罪に遭ってしまった場合には、身の安全を第一に行動する」よう、普段から心がけてください。

 以下に、マレーシアで身近に発生する犯罪の事例を紹介しますので、「被害に遭わないために注意すること」、「万一、被害に遭った場合の対処要領」を考えてみてください。

事例1:路上での置き引き
 休日の昼間、観光名所の前でウェストポーチに入れていた小物を取り出し、ベルトを締め直そうとしてポーチを傍らに置いたところ、後ろから何者かにポーチを取られてしまった。被害者は事件の数分前、銀行のATMで現金を引き出していた。
着眼点1 犯罪者にとってウェストポーチは「貴重品が入っていることを示す重要なサイン」です。衣服の裾で隠すなどの工夫をしましょう。
着眼点2 銀行やATMは、犯罪者が「獲物」を探し求める「狩り場」のようなものです。危険な場所では周囲への注意を怠らず、速やかにその場を去るとともに、自分を尾行してくる者がいないかを確認しましょう。

事例2:自動車運転中の置き引き
 休日の午前中、市内道路で信号停車していたところ、二人乗りのバイクが近づき、後ろ側に乗っていた者が助手席のガラスを割り、助手席に置いていたハンドバッグを奪い走り去った。
着眼点1 助手席や後部座席には手荷物やスーツの上衣を置かず、助手席のダッシュボード下やトランクなど外部から見えないところに置くようにしましょう。
着眼点2 信号停車時や渋滞時は、車が動けないことから被害を受けても逃げられません。必ずロックをかけて外からドアを開けられないようにしましょう。

事例3:警備員詰所前での路上強盗
 平日の午後、友人と待ち合わせするためコンドミニアムの警備員詰所前の花壇に腰掛けていたところ、二人乗りのバイクが停車し、ハンドバッグを奪おうとした。警備員詰所には警備員がいたが、犯人がパラン刀で威嚇すると詰所に戻ってしまい、犯人がバッグを奪って逃走するまで外に出てこなかった。
着眼点1 マレーシアでは、警備員の多くは、「ガードマン(顧客の安全を守る人)」ではなく、「ウォッチマン(犯罪が起こらないよう見張る人)」です。よって、「警備員がいるから犯罪に巻き込まれることはない」と考えるのは早計です。
着眼点2 犯人が刃物を持っている場合、しばしば追跡を阻止するために刃物で切りつけることがあります。刃物を持った犯人に対しては、「身の安全を第一」に考え、抵抗や追跡をしないようにしましょう。

事例4:ガソリンスタンドでの強盗
 深夜に運転中、ガソリン残量が減っていたことからガソリンスタンドへ赴き、給油しようと財布を出したところ、突然飛び出してきた二人組の男に殴られて財布を奪われた上、自動車も乗り逃げされてしまった。
着眼点1 ガソリンスタンドは、犯罪者にとってATMと同じく「現金を持った獲物がやってくる絶好の狩り場」です。よって深夜・早朝の給油は避けるとともに、ガス欠に注意しましょう。
着眼点2 ガソリンスタンドやコンビニエンスストア、ファストフード店は、財布を持った人間が集う場所です。常に犯罪者が狙っていることを念頭に周囲を警戒しましょう。

事例5:タクシー運転手による強盗
 繁華街で赤白ツートンカラーのタクシーに乗車したところ、人気のないところへ連れて行かれた上に、パラン刀で脅されて財布を奪われた。
着眼点1 タクシーを巡るトラブルはマレーシアでも頻発しており、特に多いのが料金を巡るトラブルとタクシー運転手による強盗・恐喝事案の発生です。比較的トラブルの少ない「プレミアム」と称される青色のタクシーを利用し、車体が傷んでいるタクシーの乗車は避けるなどの工夫が必要です。また、スマートフォンの「タクシー予約アプリ」を利用して、素性のわからない流しのタクシーの利用を避けることは、リスク軽減に有効です。
着眼点2 タクシーをめぐるトラブルの予防では、運転手に悪事を働くことをためらわせるための工夫をすることも重要です。タクシーに乗ったら直ちに電話をかけるふりをして、「トラブルが発生した場合は直ちに知り合いが駆けつける」と運転手に思わせるのも一つの手です。

事例6:ニセ警官による窃盗・罰金の要求
 徒歩で街中を移動したり自動車を運転中に制服姿の警察官に呼び止められた。警察官が「薬物事件の捜査で所持品検査をしている。財布を見せなさい」と命じたため、財布を差し出すと、中身を目視確認した後に返却して「行ってもよい」と言われた。その後、財布を点検すると高額紙幣がなくなっていた。
着眼点1 マレーシアでは、しばしばこのような「ニセ警官」による窃盗や「罰金」名目での現金窃取が発生しています(国民の休日前には特に多くなる傾向があります)。制服・私服を訪わず「警察官」と称する者から呼び止められた時には、「身分証明書(Police Authority Card)を見せてください」と言いましょう。
着眼点2 身分証明書に記載された警察官の氏名と職員番号(IDナンバー)、パトカーやバイクのナンバーなど「その人物を特定できる情報」を、記録しておきましょう。

 上述の事例は、マレーシアでは決して珍しい事案ではありません。「凶悪犯罪が、身近に発生している」という危機感を持ち、周囲への警戒を怠らないことが被害予防の第一歩です。

 この他、クレジットカードのスキミング(個人情報の窃取)や繁華街でのスリ、旅行者を狙ったインチキトランプ賭博や薬物を使用した昏睡強盗など、犯罪者はあの手この手で皆さんの財産を狙っています。

 よって、繰り返しになりますが「犯罪に巻き込まれないための事前準備」と「万一、犯罪に巻き込まれてしまったときの被害極限(安全確保)」を同時に進める必要があります。

 犯罪情勢を新聞やインターネットなどで知る、外出するときには動きやすく華美でない身なりをする、貴重品は分散して携行することにより、犯罪に遭遇する確率と不幸にして犯罪に遭遇した場合の被害を減らすことができます。

 また、深夜早朝の単独行動を避ける、白昼でも人気の少ない路地には入らない、多少高額でも移動の場合はより安全なプレミアムタクシーを利用することにより、犯罪に遭遇するリスクを減らすことが可能です。

 もう一つ、申し上げたいのが、不幸にして犯罪に遭遇し、金品を強奪されたり負傷した場合に支えとなる海外旅行傷害保険等への加入です。

 病院での治療や交通代、旅券などの書類を再発行するために必要な諸経費、場合によっては通訳やヘルパーの手配などのカバーをしてくれる各種保険に加入しておくことは、それ自体が大きなリスク軽減措置にもなります。

 最後に、万が一犯罪に巻き込まれた場合の対応について、簡単に申し上げます。

1.警察署への届出(ポリス・レポートの作成)
 犯罪被害に遭遇してしまった場合には、最寄りの警察署で「ポリス・レポート」を作成してください。本書類は、被害者が特定の犯罪に遭遇したことを警察が承知したことを証明するもので、各種保険を請求するときに必要な書類です。
2.日本大使館への連絡
 日本人にかかる犯罪被害を把握し、注意喚起と被害がさらに発生することを未然に防ぐためにも、警察への届出を終えたら大使館にもご連絡をお願いします。なお、連絡は電話・電子メールいずれの方法でも可能です。





 

マレーシア独立記念日特集号(2017年8月27日)掲載

独立記念日に寄せて

 今年8月31日、この国の人々は1957年の独立宣言式典以来、60回目の植民地支配からの解放を祝います。この国と国民の発展を願い、長年にわたり友誼を結んできた我が国としては、その独立と発展に心からの祝意を表したい思いです。

 爾来、マレーシアは多民族国家として、共産主義浸透の脅威などの様々な苦難を克服し、国民統合・民族融和を模索しながら、平和と繁栄の道を着実に歩み続けてきました。経済変革プログラムの実施や投資インセンティブの付与等により、堅調な消費や内外からの投資が成長を支えています。2020年までに先進国入りを目指す「ビジョン2020」を国是に掲げ、順調な国造りに邁進しています。
 マレーシアは、東南アジアの一隅にあって、東西に南シナ海とマラッカ海峡を臨み、南に地域最大の金融センターを配し、北方の大国からの商機と脅威に是々非々で立ち向かっています。依存に対する警戒心は、植民地時代の辛酸に発するものと想像されますが、その雄々しき自存自衛の気概やよしと感じます。
 マレーシア独立のその日に国交を開設した日本とマレーシアは、今年、外交関係60周年を祝福しています。この記念すべき年に、皇太子殿下のマレーシア御訪問という慶事を得ました。殿下の御訪問は、両国の皇室と王室のご親交を深め、両国関係を未来に向けて前進させると共に、両国民の相互理解と友好をまた一段と深める機会となりました。
 今日まで、両国民の間には、長く緊密な友好の関係が続いています。これは一朝一夕に成ったものではなく、諸先人の努力の結晶です。その人々の熱意や苦労を想えば、滔々たる歴史の大河の中に生きた逞しく頼もしい人々の躍動が目に浮かびます。マレーシアの人々は穏やかで温かく、別して親日的です。日本人が住みたい第一位の外国であり、その地位は過去11年間微動だにしていないと聞きますが、宜なるかなと感じます。
 マレーシアにとって日本は引き続き最大の経済パートナーの一国で、累計で最大の対内直接投資国です。この国の産業基盤強化に、ハイテクや近代的サービス業の発展に、日系諸企業は飛躍的に連携を深めてきておられます。2020年の先進国入りを目指し成長を続けるこの国は、電力、水、公共交通機関、住宅、金融、電気通信など、ハード・ソフト両面での産業基盤を強化してきており、そこに、当地で活躍中の日系企業の方々に対する期待があり、機会があると思います。
 国際情勢が様々な挑戦を受け、不透明性を増している昨今、マレーシアを始めとするASEAN諸国と日本には、東アジアの平和と安定に益々重要な役割を果たすことが期待されています。南シナ海は波高く、経過如何では、概して好調な東南アジアの経済発展に暗雲を投じる恐れがあり、過去一両年の東アジア最大の政治外交課題の一つです。マレーシアも加盟するASEAN諸国は、既に共同体を形成したとは言え、経済権益の誘いの下で、加盟各国の方針は収斂を見ていません。
 我が国政府は、マレーシアがこれからもこの地域を主導できるよう、そして、政治外交上の相違を克服し、垣根ない地域市場を活性化し、世界の成長を牽引できる地域を建設できるよう、政治・安全保障・経済・教育・科学技術などの広範な分野で、マレーシアと更に「戦略的パートナーシップ」を強め、深めていこうと考えます。

 皆様が、各々の立場や様々な分野において、マレーシアの人々と、そしてマレーシア社会と共に歩むことにより、より強固な日本とマレーシアの関係構築に結びついていくものと信じております。皆様の更なるご活躍を祈念致しますとともに、今後とも両国の友好関係発展のために尽力賜れれば幸いです。


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宮川眞喜雄 駐マレーシア特命全権大使




 


Embassy of Japan in Malaysia
www.my.emb-japan.go.jp/Japanese