Kuma  2017年8月31日号掲載

コラム

アパ・カバー、はじめましてKumaです
 全世界の南国新聞購読者のみなさ~ん!いきなりこの貴重な紙面をいただいて、勝手にアパ・カバー(お元気ですか)してスミマセン、40代妻子持ちのオッサンです。ワタクシがマレーシアへ妻子を帯同しての大学院留学を終えて、日本に戻ってから早いもので一年間が過ぎちゃいました。約1年7か月間のマレーシア滞在中、現地の皆さまには大変お世話になり、ありがとうございました。

人生初の海外でカナダに一年間滞在
 自己紹介が遅れましたが、ワタクシ、Kumaと申します。普通、日本人は海外行った際、「どうか気軽にファーストネームで呼んでくれぃ!」みたいな教育受けてると思うんですけど、自分の場合、それだと「ツヨシ」になっちゃうんです。
 でも、今から20年くらい前に、人生初の海外でカナダに一年間、ワーホリした時代のちょっとした経験があって、今のKumaに落ち着きました。どうやら海外の人って、「ツヨシ」が「トゥ・ヨゥ・スィー」みたいな発音になる人が多くて、「それってオレの名前じゃないじゃん。」みたいになって、このグローバルな時代に似つかわしくない自身の名前を嘆いてしまった訳です。以来、自分は海外に出かける時は、いつも日本でのあだ名と同じ「Kuma」で通してます。

マレーシアにも「クマ」さんがおおぜいいて・・・
 でもですねえ、今回、マレーシアに滞在して、この「Kuma」にもちょっとした限界を感じちゃったんですよ。それはマレーシアにはインド系の方が一割近くいるんですよね。しかも彼らの中で「クマ―(Kumar)」って苗字の割合が異常に高いんです。だからマレーシアでまだ面識がないうちに、第三者を通じて何かのアポなんかを取ろうものなら、相手方が勝手に自分のことをインド系だと思い込んじゃってるみたいなんですね。だから、いざ面会場所に行ったら、相手が「この薄ら笑いのオッサンのモンゴロイド、誰やねん?」みたいなことが度々ありましたねえ(笑)。 それでも何とか1年7か月「Kuma」で通しましたよ。

インド系のタクシー運転手さんも「クマー」
 マレーシア留学に際しては、事前に2回ほど現地で下見もしました。その際は、まだ車も持ってなかったので、信頼できる現地の友人からナズリっていう名のインド系のタクシー運転手を紹介してもらいました。次第に彼とも仲良くなるうちに彼が本名は別にあるって言いだしたんです。すると本名は、「ナンダ・クマー」だって!おいおいナズリ、おまえもかよって。しかも「ナンダ・クマー」って、日本語だと「何だ、熊?」ってなるし、そりゃあ、「こっちのセリフだよ!」って言って、大笑いしましたね。

アジア圏ってやっぱ年上を敬っちゃうみたい
 大学院でのクラスメートはアジアからの留学生が中心でした。当然、みんな自分より、う~んと年下で平均年齢は30歳前って感じでしたね。自分は過去の経験から「海外=カナダ」みたいなイメージ持ってて、海外では年齢で人を区別するなど、もってのほか、ましてやクラスメートはみんな平等だって気持ちで臨んでるんですけど、アジア圏ってやっぱ年上を敬っちゃうみたいなんですね。
  しかも彼らは、日本ってそういうトコに厳しい社会だとトコトン教わってきてるみたいで、自分にだけ「Mr.(ミスター)Kuma」って呼びたがるんですよ。だから最初は何度も自分と彼らとの間で押し問答(?)があって、「頼むからミスター付けないでね!じゃないと、オイラ、悲しい(涙)」みたいにやってる挙句に、やっと「Kuma-san」の呼称で落ち着き、自分もまあ良いかみたいになりました。やはり「“国際問題”は、自己主張もしながらも、きちんと相手の意向も組み入れて妥協してあげなきゃね。」ってなりました。

先生方も「ミスター」つけてくれて参りました
 だけど次から次へと授業で自分を受け持つ教授陣までもが、自分にだけ気を遣って「Mr.(ミスター)Kuma」って呼んでくるのは参りましたけどね。ま、何せ、先生たちはみんな自分と同年代だから、オッサンのクセに留学してるこっちが場違いで悪いんですけどね。
 クラスメートとは次第に打ち解けて、完全に彼らとは一体感に包まれて生活してたんですが、そんなオッサン・ファンタジーとは違う現実を突きつけられる瞬間でした。


※筆者Kuma:職場の休業制度により2015年1月から一年7か月間にわたりマレーシアにて妻子を帯同し、大学院留学。現在、日本で復職。


写真
路傍のナシレマ売り、マレーシアではおなじみの光景