2年に一度、東南アジア諸国が一同に会して開催される総合スポーツ大会「東南アジア競技大会」(SEA GAMES)。本年は、マレーシアがそのホスト国をつとめ、「KL2017」として2017年8月19日~31日にSEA GAMES、2017年9月17日~23日にASEAN Para Gamesが予定されています。開幕まで間もなくとあり、KL市民の間では、期待と興奮が徐々に高まっているところです。
さて、今大会のサブプロジェクトとして、“KUARA LUMPUR 2017 GREEN INITIATIVE(KL2017グリーン・イニシアチブ)”が発足。2017年6月5日、発表イベントがKL植物園で行われました。カイリー青年スポーツ大臣がコタキナバルから中継で挨拶。続いて、M・サラヴァナン同省副大臣が、「本プロジェクト発足により、SEA GAMES とASEAN Para Games の新たな歴史が始まる。今後のSEA GAMESでは、ぜひ、このプロジェクトを継続していってほしい」と述べ、両氏が自ら自転車発電機で巨大モニターを一緒に起動。マレーシアにおける本格的なエコプロジェクトがスタートする、画期的な一日となりました。
“KL2017グリーン・イニシアチブ”とは?
持続可能性をコンセプトに、「環境に優しいKL2017」を目指す本大会。KL2017を通じ、東南アジア諸国に対し、「環境への配慮の重要性」をマレーシアから訴えます。そのプラットホームとして誕生したプロジェクト、それがKL2017グリーン・イニシアチブ。式典では、KL2017組織委員会とともに、エネルギー・グリーン技術・水資源省ならびに各省庁が協力して本プロジェクトに取り組むとの姿勢が示されました。
KL2017をきっかけに、ゴミの分別をしっかりと!
深刻な汚染や地球温暖化の引き金となるゴミ。大型スクリーンに映し出されるゴミ投棄映像が、会場に参集した人々に大きなショックを与えます。食品廃棄物にいたっては、間もなくKLCC容積の16倍に至るとの報告も。そこで、世界に先駆けアップサイクル事業を牽引する社会的企業Biji-biji Initiative(ビジビジ・イニシアチブ)が、実にインパクトのある分別ごみ箱を式典に提供、副大臣とともにKL2017を契機としたゴミ分別の徹底を呼びかけました。
ドラム缶から作られたソファにVIPが着席
本式典運営を担ったのは、前述のビジビジ・イニシアチブ。ビジビジらしさが随所に見られる徹底したエコ方式で式典は進行します。フォーラムや記者会見用には、ドラム缶をアップサイクルしたビジビジ製ソファとテーブルが壇上に設置され、副大臣を含むVIPが着席。また、会場には古タイヤを用いたベンチ、ドラム缶で作られたハイテーブルが点在。実用性、インパクト、お洒落と3拍子そろったアップサイクル家具で、集まった人々を魅了しました。
“Energy Playground”では
さらに、会場に設置された“Energy Playground”では、同社製各種発電機が注目を集めます。ハムスターホイールならぬ“人間ホイール発電マシン”、自転車発電アンプ(音声増幅器)、携帯電話充電用自転車発電機を、誰もが嬉々としてトライ。運動しながら発電できる効果的かつ理想的なマシンの数々に、一般家庭への導入実現への期待が多く聞かれたところです。また、当Playgroundでは、次代を担う中高校生らによる優秀なエコシステムアイデアの表彰が行われ、受賞者は副大臣から表彰状を受けとりました(本イベントに先駆け、5月に発表・審査会が行われました)。
その他、自転車移動推進、残飯を利用した料理デモンストレーション、有機廃棄物の堆肥化装置、使用済み食用油のリサイクル、廃材利用家具、ソイルレス栽培など、多くの取り組みが披露されるなど、マレーシアの将来を担う若者らの“本気”がひしひしと伝わります。
マレーシア発の取り組みが実を結び、マレーシア、東南アジア、そして世界が美しくなりますように!
グリーンイニシアチブ会場案内ボードも極めてお洒落でエコ!
1つのドラム缶から2個づつ作られるソファおよびテーブル
タイヤ製の椅子に腰かける来場者
目を惹くドラム缶製ハイテーブル
ドラム缶製ソファに腰かけるVIP各氏
日々蓄積するプラシチックゴミの山
「SEA GAMESをきっかけに、ゴミの分別を!」
カイリー青年スポーツ大臣がコタキナバルから挨拶
ビジビジ製発電機前に立つビジビジスタッフ
自転車発電式アンプに乗るビジビジスタッフ。
自転車式発電機、一家に一台欲しい!
自転車式発電機でスクリーンを起動させる副大臣
人間ホイール発電マシンに挑戦する来場者。
これ、本当に良い運動になりますよね
副大臣に次世代エコアイデアを説明する高校生
優秀なエコアイデアを発案した高校生を表彰する副大臣
エナジー・プレイグラウンドで表彰された中高生と主催者
グリーン・イニシアチブイベントの運営を担当したビジビジスタッフの2人。
見事な運営でした!