K・K  2016年9月22日号掲載

ピックアップ  本来は日本の大学4年生である春日桃子さん。4年目である2016年、大学を1年休学。語学学校での英語研修を経て、現在、マレーシアの社会的企業でインターン経験を積んでいます。なぜマレーシアなのか、また、春日さんの将来の抱負などについて、お話しを伺いました。


就職活動等に多忙な時期に大学を休学し、世界に飛び出した訳は?
 通常、大学3年から4年は就職活動等で多忙な時期、かつ大切な時期と言われています。この時期に大学を休学した訳を単刀直入に伺ったところ、「これまで私は、家族をはじめ周囲の方々から守られ、何一つ苦労することなく恵まれた時を過ごしてきました。そこで、このまま就職活動を経て社会に出るのではなく、その前に『苦悩する年』を設けたいと考えました」と、凛と答える春日さん。そのためには、「すべての物事がスムースに進む環境から一歩出る必要がある。自分一人で物事に直面し、判断し、決断する環境を作ろう」と、日本を出ることを決心したと語ります。「苦労や苦悩を乗り越えてこそ成長できると考えました」。

なぜマレーシア?
 では、なぜマレーシアを選んだのでしょう。「『多民族がどのように共存するのか』、という点について、従来から非常に興味がありました。そこで、多民族国家のコミュニティに身を置くことをまずは決定、続いてコストを考慮した結果、マレーシアを訪れることにしました」。

社会的企業“ビジビジ・イニシアチブ”をインターン先とした理由
 本誌で以前ご紹介したことのある*ビジビジ・イニシアチブ。現在、当地で注目を集める若手起業家によるこの社会的企業に、春日さんは2か月間インターンとして活動することを決めました。ビジビジを選んだ理由を尋ねたところ、「出会いは偶然です」と笑います。英語研修を受けながらマレーシアでのインターン先を探していたころ、エージェント会社の春日さんの担当者が、たまたまビジビジの理解者で、情報をもたらしてくれたとのこと。地元の若者らに加え、世界中のバックパッカーらが集いアイデアを出し合い、数々の面白い製品を世に送り出していくこちらの企業は、「多民族の共存」に興味のある春日さんのニーズにぴったり合致し、即決しました。

ビジビジでの苦労と喜び
 才気あふれる若者らが起業したビジビジでは、各部署に所属するメンバーらは、正スタッフ、インターンを問わず、「その道の専門家」としてのバックグラウンドを有し、社内では「それぞれ自由に仕事を創出する」スタイルをとっています。つまり、「自分で仕事を創出しなければ、やることがない」。大学で経済を専門とする春日さんは、まず財務部に配属されますが、「自分にできることを探してごらん」と上司に言われたものの、まったく見つからない状況に途方に暮れたと言います。「言い換えれば、サボろうと思えばいくらでもサボれる環境です」。社内のあらゆる業務を改めて観察、上司と相談した結果、シグニチャー商品であるシートベルト製バッグを扱うファッション・リテール部門に異動します。販売促進の検討から在庫管理など、大学で学んだ知識をフル回転しながら、ビジビジに見合ったスタイルを模索する日々が続きますが、「自分にできることがある!」と知った時の喜びはひとしおだったと春日さんは語ります。

今後の活動予定、そして将来の抱負
 当地での生活、仕事に、当然のことながらカルチャーショックも多々あったと屈託なく笑う春日さんに、今後の予定、将来の抱負を尋ねたところ、「こちらでのインターン後は、ケニアの田舎町に英語講師ボランティアとして赴くことが決まりました」。マレーシアでは日常の不便さも限られており、もう少し自分を追い込んでみようと思ったという春日さん。「その後は日本に帰国、大学4年に復学し、就活することになるでしょう。世界のために貢献できる職に就くのが目標です」。

彼女ならば「苦労や苦悩」もそうとは捉えず、強く、笑顔でクリアしていくのだろうな、と頼もしく思うとともに、今後の活躍に心の底から旗を振り、応援する記者でした。




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春日桃子さん(BIJIBIJIのアトリエにて)

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BIJIBIJIアトリエでスタッフが使用している
古タイヤを利用した椅子

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アトリエ内で使用されているドラム缶を利用したソファ

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シートベルト製椅子!
座り心地最高かつどこでも簡単に移動可能♪

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バナーで作成されたカードホルダー

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バナー製リュックも超お洒落です♪

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記者愛用のバナー製資料フォルダー

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開くとBIJIBIJIのロゴが現れます。
使い勝手が最高です!

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新商品!シートベルト製名刺入れ。
相当お洒落です♪

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サンウェイリゾートホテル内に設けられたブース

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ジョホールで開催されたBIJIBIJIワークショップ

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シートベルトバックワークショップ

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レインフォレスト・ワールド・ミュージック・フェスティバルで
設けられたブース(左が春日さん)

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春日さんの良き先輩、ファッション・リテール部門のエレインさん
(セギ・カレッジでのブースにて)

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スタッフが集合するマンスリーミーティング