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K・K 2018年2月8日号掲載

 

マレーシアから世界へ羽ばたけ!
~若手デザイナーによるデザインコンペティション“サクラコレクション”開催~

ピックアップ  2018年1月5日、KL Gatewayショッピングモール(クアラルンプール)において、ファッションデザインを学ぶ学生によるデザインコンペティション“サクラコレクション マレーシア&シンガポール2017-2018”が開催されました! 3月に宝生能楽堂(東京)で開かれるファイナルイベントへの出場切符を目指し、参加者らはその才能を如何なく発揮しました。

サクラコレクションとは
 サクラコレクション運営委員会およびアドベンチャー・ジャパンが企画・運営し、アジア各国の大学、専門学校生が参加する「日本」をテーマにした服飾デザインコンテストで、若く才能あふれるデザイナーを発掘・育成するとともに、日本文化の周知を図ることを目的としています。
 2012年にスタートし、年々規模を大きくする本コレクション。ベトナム、インドネシア、タイ、フィリピン、フランスで開催されるまでに至ります。各国の優勝者は、東京で開催されるファイナルイベントへ出場、プロのデザイナーらと同じステージに立ち、そのデザインを披露します。このファイナルイベントでは、デザイナーらは、着物生地など日本の素材を利用してドレスをデザイン。また、歴史的建造物などの日本の代表的なスポットを会場に、トップモデルがランウェイを歩きます。東南アジアの若手デザイナーにとって、この国際的コンペティションは、今や未来のデザイナーの登竜門。ファッションデザイナーを目指す若者らの大きな目標の一つとされています。

マレーシア&シンガポール2017-2018の結果は?
 マレーシアならびにシンガポールでデザインを学ぶ113名もの学生によるエントリーを受理した今大会。まずはデザインスケッチでの審査が行われました。「文化、建造物、ファッション、食を含む生活スタイルなど、日本のあらゆる面からインスパイアされた創造的なデザインは、そのすべてが非常に革新的かつ独創的で、大変感銘を受けました。サクラコレクションは、とうとうここまで到達したのだと感無量でした」と、サクラコレクションの発起人であり、運営責任者の田畑則子氏は語ります。
 さて、113名の中から本大会出場者11名が選出され、1月5日のコンペティションに臨みました。栄えある優勝者には、“Growing up with the Red Sun”と題し、子供時代に見た日本のテレビやアニメの世界と、日本の技術力の高さに敬意を表しデザインに反映、卓越したシルエットで参集者を魅了したアレックス・スー・チン・トン氏(SML Fashion Academy、マレーシア)が選ばれ、ファイナルイベントへの出場が決定しました。2位にはオン・チア・ミン氏(Lasalle College、シンガポール)、3位にはオーイ・ウェイ・ユン氏(SML Fashion Academy、マレーシア)が続きました。

華やかなゲストとパフォーマンス
 本大会には、ミス・ユニバース・マレーシアのサマンサ・ケイティ・ジェームズ氏も審査員として来場。ジェームズ氏をモデルに、ポートレートペインターの山本勇気氏によるデモンストレーションが披露されるなど、華やかなゲストを迎え、来場者の注目を大いに集める過去最大規模のコンペティションイベントとなりました。

過去の優勝者も駆けつけたポップアップストアー
 さて、1月5-7日、本大会を記念して、サクラコレクション・ポップアップストアーが同会場にて開催されました。2015年度の最優秀賞に選ばれ、現在、本国インドネシアで第一線のデザイナーとして活躍するアギード・デルタ氏も駆けつけ、サクラコレクションの盛り上げに一役買います。「サクラコレクションがなければ、今の自分は存在しません。名もない自分を発掘し、押し上げてくれた本コレクションに、心から感謝しています。デザイナーを夢見るアジアの若者のために、欠かすことのできないこのサクラコレクション。今後一層の発展のために、出来る限りの協力をさせていただきたい思いでいっぱいです」。
 また、チャリティ団体Helping Hands Penan、ビジビジ・イニシアチブ、ボグス・マーチャンダイス、ANA、OREX TRAVELらも出展し、サクラコレクションを力強く後押ししました。

運営に毎年苦慮
 本コレクションを発案・スタートしたのは、トラベルライターである田畑則子氏。「良いものを作りながらも、世に広める手段のないアーティストや職人さんが、世の中には数多く存在します。とりわけ伝統工芸に携わる人々は、その本国ではなかなか認められない。世界各国を巡り、多くの芸術家や職人、デザイナーらと出会ったことで、溢れるほどの才能を有しながらも、彼らにはその才能を発揮する場のないこと、チャンスを得られない状況であることを知りました。一方、日本国内においても、今、その文化や伝統への理解がなかなか得られず、とりわけ伝統産業分野は衰退の一途を辿っている状況です。これらの問題を同時に解決できる手段として、サクラコレクションを思い立ちました。まだ名もない若手アーティストらが、日本をテーマにそのセンスと技術を競い、そのコンペの場で同時に地元の素晴らしい職人や彼らの作品を紹介できれば、活躍の場を提供できるとともに、相互理解が深まるのではないか。そして、日本の文化や伝統の発展にも寄与できるのではないかと考えた次第です」。
 アジアのみならず、とうとう、ファンションの本拠地であるフランスへも進出。当地の若手デザイナーらから「これからもぜひ継続して開催を!」と切望されるまでに成長したサクラコレクション。年々、過去開催国における若手デザイナーらによる期待が高まり、口コミで他国からも声がかかるなど、その規模が大きくなり続けています。
 しかしながら、スポンサー探しに苦慮し、その運営は常に火の車。「心が折れそうになり、『もう今年が最後かもしれない』と、毎回思いながらも、きらきらと輝く目で次回を期待する若者らに触発され、ここまでやって来ました」と田畑氏。

 「次回はもっと大きなイベントにして、一層成功させるぞ!」と拳を上げるボランティアメンバーらに支えられながら、次年度のイベントに着手する田畑氏。サクラコレクションをぜひ見守り、支援していただきたい。




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会場近くのLRT駅に掲げられたサクラコレクションの案内板

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1月5日、午前10時。コンペティションのリハーサルに臨む各デザイナーとモデルのみなさん

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サクラコレクション開会前の緊張のひととき

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ショー開始3時間前、メーキャップしてもらうモデルの面々

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マレーシア&シンガポール大会 ファッションコンペティション

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マレーシア&シンガポール大会 ファッションコンペティション

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マレーシア&シンガポール大会 ファッションコンペティション

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マレーシア&シンガポール大会 ファッションコンペティション

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マレーシア&シンガポール大会 ファッションコンペティション

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マレーシア&シンガポール大会 ファッションコンペティション

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マレーシア&シンガポール大会 ファッションコンペティション

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真剣な表情で審査に臨む審査員と、コンペティションを見守る来場者

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表彰発表前の緊張の一コマ

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最優秀賞に輝いたアレックス・スー・チン・トン氏(中央)

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優勝したアレックス氏の作品。
抜群のシルエットを誇るとともに、カッティング、素材、アニメを彷彿とさせるコラージュのいずれも上品で独創的

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優勝したアレックス氏の作品。
帯を彷彿とさせるバックデザイン、”天空の城ラピュタ”のロボットを思わせるデザインが見受けられます

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全参加者、関係者一同による記念撮影

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サクラコレクション発起人の田畑則子氏

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ポートレートペインターの山本勇気さん

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ANAのポップアップブース

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ボグス・マーチャンダイスの印象的なフラッグ

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2015年度優勝者で、現在はインドネシアで活躍する若手デザイナー、アギード・デルタ氏

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Helping Hands Penanのブースは華やかなバッグで集客に務めました

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Helping Hands Penanのブースで注目を集めていたカゴバッグ

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Helping Hands Penanのブースを訪れる来場者




Mika Yatsuchi 2014年10月2日号掲載

 

サクラコレクション2014

ピックアップ  2014年9月18日、パビリオン6階にある東京ストリートで、第3回「サクラコレクション 学生ファッションコンテスト」が開催された。一次選考を通過した10人のデザイナーたちが、ランウェーで自分たちの製作した衣装を披露した。コンテストには、日本から華道家の假屋崎省吾氏が、特別審査員として参加。コンテストの中盤では生け花の実演も行われ、会場を訪れていた観客を魅了した。

 ラッフル・カレッジでファッションデザインを学んでいるカマリナ・アブドラさん(26)が、審査員からの絶大な評価を得て、見事に今年のグランプリを勝ち取った。

サクラコレクション
 ファッションデザインを学んでいる東南アジア6カ国の学生を対象に、「日本」をテーマにデザインした作品を募集。デザイン画をもとに第一次審査が行われ、その中から第二次審査へと進む10作品が決定される。今年のコンテストには、マレーシア国内のデザイン関連学校10校からおよそ182作品の応募があった。一次審査を通過した10人のデザイナーは、デザイン画をもとに実際に作品を作り上げ、ファッションショーに出場するチャンスが与えられる。そして、コンテストの優勝者には、10月末に日本で開催されるサクラコレクションに招待され、作品を披露することになる。
 今年は、マレーシアに続き、ベトナム、タイでも同様のコンテストが開催された。

デザインイメージは日本の芸者から
 優勝を手にしたカマリナさんは、デザインの勉強を始めて約2年。今回の応募は、先生に薦められて、初めての挑戦だったという。ゴールドと黒の2色をベースに、イブニングドレスを作製。デザインのイメージは、日本の芸者からヒントを得たそうだ。タイトにまとめ上げた髪の毛には、髪飾りとして箸を起用。日本の伝統的な要素と、モダンでクールな要素を見事に融合させた作品は、見るものに圧倒的な存在感を与えた。
 ドレスの製作費は、約700リンギ。ゴールドの生地には、光沢感のあるサテンを使用し、デジタルプリントで模様をほどこした。縁取りや胴体部分に用いた黒い生地はリネン(麻)を組み合わせた。製作期間は約一ヶ月。黒い生地を胸下から腰下にかけて、立体感を出すように縫い合わせる作業が、最も苦労したという。
 「このような素晴らしい賞をいただき、大変嬉しくそして光栄です。私たちデザインを学んでいる学生たちに、このような機会を与えてくださったことに、心より感謝しています。10月に日本で開催されるコレクションでは、さらに髪型に手を加えようと考えています」と、カマリナさんは優勝の喜びを語った。

假屋崎氏からのコメント
 『彼女の作品は、エレガントでかつ華やか。デザインや製法技術も大変素晴らしいと思います。デザイナーとしての素質を十分に兼ね備えています。また、彼女の凛としたたたずまいやカリスマ的な存在感もとっても魅力的です。
 これを一つの糧とし、将来ファッション界をリードするデザイナーとして、飛躍してくれることを期待しています』

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優勝者のカマリナ・アブドラさん(左)

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優勝したカマリナさん(左5)と審査委員の皆さん

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假屋崎氏